心と体が限界を迎える前に。40代・HSPの私が倒れて気づいた「限界サイン」と「人を頼る実務スキル」

HSPの生存戦略
40代の日本人男性が、オフィスの木目のデスクに座り、疲れた表情を見せつつも、柔らかな光が差し込む方向を見上げて穏やかで希望のある表情を浮かべている。デスクの上には、閉じられたノートとノートパソコンがあり、片手はデスクに置かれ、もう片方の手はサポートを受け入れるように少し開かれている。

こんにちは、ととです。

前回の記事では、私が現場作業から「橋渡し業務」に異動になり、複数方向からの板挟みに遭って孤立し、最終的に「抑うつ状態」で休職するまでのエピソードをお話ししました。

私が異動をきっかけに孤立し、心と体のバランスを崩していくまでの詳しい経緯については、こちらの記事で詳しく振り返っています。

[9/7投稿:HSPの私が“橋渡し業務”で限界を迎えた理由]

当時の私は、「自分がもっと頑張れば丸く収まるはず」「これくらいで弱音を吐くなんて甘えだ」と、自分を限界まで追い詰めてしまっていました。

でも、今振り返ると分かります。あれは完全に、心と体が「もう無理だ」と叫んでいるサインでした。

今回は、私が身をもって知った「これ以上は絶対に無理をしてはいけない限界のサイン」と、そこから抜け出すために必要な「人を頼るという実務的なスキル」、そして現在も鬱と共存しながら実践している「能動的なリフレッシュ法」について、実体験をベースにお話しします。

今、職場で一人で抱え込んで苦しんでいるあなたの、一歩を踏み出すヒントになれば嬉しいです。

1. 身体が拒否している。「甘え」ではなく「限界」の初期サイン

早朝、40代の日本人男性がベッドの端に腰掛け、体調不良で辛そうに頭やリをおさえている。近くのサイドテーブルの上には早朝の時間を指すデジタル時計と、微熱を示す赤い目盛りの体温計が置かれている。

「自分がダメなだけじゃないか」「みんなこれくらい耐えている」

そうやって自分の苦しさにフタをしてしまう人は多いですよね。特に責任感が強かったり、周りの空気を敏感に察知してしまうHSP気質の方ほど、その傾向が強いと感じます。

ですが、「甘え」か「限界」かを判断する、明確な基準が私にはあります。 それは、「身体が物理的に拒否反応を起こしているかどうか」です。

私が限界を迎える前、今思えば完全に初期サイン(予兆)だったという症状が2つありました。

  • 朝起きてからの嗚咽(おえつ)が止まらない
  • 1ヶ月以上、原因不明の微熱が続いている

気持ちの持ちようなどではなく、身体がハッキリと「その場所に行ってはいけない」「これ以上は拒否する」とサインを出していたんです。

もしあなたがいま、朝起きると吐き気がしたり、休んでも取れない熱やだるさが続いたりしているなら、それは絶対に甘えではありません。心が折れる前に、身体が限界を教えてくれている証拠です。それ以上の無理は、どうか絶対にしないでください。

私がこの「初期サイン」を無視し続けた結果、どのような夜を迎えることになってしまったのか。限界の正体に気づくまでのリアルな体験は、こちらの記事に詳しく書き残しています。

[工場勤務で限界が来た夜|HSPの私が「甘えじゃなかった」と気づくまで]

2. 孤立から抜け出すために。一人で解決しない「人を頼るスキル」

40代の日本人男性が、オフィスの休憩室やカフェのテーブルで、優しそうな同僚とカジュアルに会話をしている。男性は同僚にチェックリストや簡単なメモを見せながら、小さな悩みや相談事を話している。実務的で協力し合っている雰囲気。

板挟みの渦中にいた当時の私は、多くの人と関わらなければいけない状況や、次々と声をかけられて責められる環境に疲れ果てていました。

「もう誰とも接したくない」

そう感じて、できるだけ職場でも一人になろう、孤立しようとしていたんです。

ですが、今だからこそ強く思うことがあります。あの状況を少しでも相談したり、解決に向かわせたりするためには、むしろ誰かに相談して、一緒に解決の協力を依頼するべきだった、と。

一人で抱え込んで解決できるキャパシティは、とうに超えていました。限界を迎えているときは、思考力も落ちているため、自分一人ではどうにもならなくなっています。

だからこそ、必要なのは「気合い」ではなく、「相談相手や、一緒に手伝ってくれる人を社内外で見つけること」。これは立派な、仕事をサバイブするための「実務的なスキル」です。

まず試してほしい、心の距離を縮めるスモールステップ

とはいえ、職場で孤立しているときに「助けてください」と急に言うのはハードルが高いですよね。そこで、まずは次の簡単なステップを試してみてほしいんです。

「話せる範囲で、自分の小さな弱みや相談事を少しだけ話してみる」

そして、これと同時に大切なのが「逆に、相手の相談事や悩みにも耳を傾けてみること」です。

これをやってみると、意外な気づきがあります。 いつも完璧で、悩みなんてなさそうに見える人でも、実は何かしらの悩みを抱えていたりするものなんです。

少しだけこちらの話を振ってみて、相手の反応を見てみてください。意外と親身になって聞いてくれるかもしれませんし、逆に「この人はあまり他人に興味がないんだな」と分かるかもしれません。

これをしておくだけで、その人が「今後、本格的に相談したり協力を頼んだりするのに適した相手かどうか」を見極める、大切な材料になります。まずは一言、小さな弱みを見せることから始めてみませんか。

職場の人間関係で疲弊しきっているとき、どのようにして自分の心に「防波堤」を築き、周囲との適切な距離感を保てばいいのか。15年の工場勤務で私が体得した具体的な方法を、以下の記事で解説しています。

[HSPが職場の人間関係で疲れたときにやること|工場勤務15年の私が辿り着いた「心の防波堤」]

3. 「何もしない」から「能動的に癒す」へ。現在の私の体調管理

一度壊れてしまった心と体は、簡単に「完全復活!」とはいきません。私も現在、鬱を完全に克服したわけではなく、今もうまくいかないことや、調子の波と共存しながら日々を過ごしています。

休職中などの症状が本当にひどい時期は、「必要なこと以外はできるだけやらない」「何もしない、何もしなくていい」と割り切って、とにかく身体を休めることに集中していました。

ただ、私の場合は「何もしない」だけだと、その場では多少楽になっても、そこからなかなか体調が改善していかなかったんです。

そこで今は、ただ受動的に休むだけでなく、「積極性(能動的な意思)を持って、心と体を癒す日を作る」というマイルールを実践しています。

  • ジムに行って、適度に身体を動かす日を作る(筋トレや体力づくり)
  • スーパー銭湯に行って、大きなお風呂やサウナに入り、頭の中のぐるぐるを止める
  • ちょっとでも興味の湧いた場所、行ってみたいところへ車を走らせてドライブする

「休まなくちゃ」と布団の中でじっとしているよりも、自分の意志で「よし、今日はサウナでリフレッシュしよう」「ジムで汗を流そう」と動くほうが、私の場合は心と体のバランスをうまく保てています。自分の取扱説明書を少しずつ更新していく感覚です。

特に「何もできないほど疲れている日」の捉え方や、心にかかる負担をすっと軽くするための考え方については、こちらの記事でも詳しくお話ししています。

[交代勤務で何もできない日は普通|40代HSPが自分を責めなくなった考え方]

4. 今、一人で頑張りすぎてしまっているあなたへ

最後に、この記事を読んでくれているあなたへ、一番伝えたいことを書かせてください。

どうか、一人で無理を限界までしすぎないでください。

まずは「相談できる相手」を一人でもいいから見つけてみること。 そして、身体に異変を感じたときには、心が本当にひどくなって、動けなくなったり、ましてや「消えてしまいたい」「死んでしまいたい」などとネガティブな思考に支配されてしまう前に、一度立ち止まって、しっかり身体をいたわってあげてください。

「今の状況は、もう自分一人の手には負えない状況なんだ」

それを認めることは、負けでも甘えでもありません。現状を正しく認識して、その先の本当の解決策(休職する、業務を外してもらう、人を巻き込む)を冷静に考えるための、大切な第一歩です。

あなたの心と身体より優先される仕事なんて、この世に一つもありません。まずは今日、自分の身体の声に耳を傾けてみてくださいね。

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